今回は「耐火被覆工事」や「マキベエ」についてお話しします。
耐火被覆工事とは
建物の耐火性能を高めるために行うのが、耐火被覆工事です。
これは、柱や梁などの構造部材を、火に強くて断熱効果のある素材で覆うことで、火災の際に建物が倒壊しないようにする工事です。
耐火被覆工事の目的は、人命を守るだけでなく、建物の資産価値を保つことも含みます。
耐火被覆工事が特に必要なのは、鉄骨造の建物です。
鉄骨は高温になると軟化し、曲がったり折れたりしてしまいます。
そのため、火災が発生した場合、鉄骨造の建物は倒壊の危険性が高くなります。
そこで、耐火被覆工事で鉄骨を保護することで、火災時の温度上昇を抑えて、構造部材の強度を維持することができます。
マキベエとは
マキベエとは、ニチアス株式会社が開発した画期的な耐火被覆材です。
従来の耐火材とは違い、高い耐熱性を誇る「ジオファイバー(高耐熱ロックウール)」を使用しています。
この素材は、グラスウールやロックウールよりも優れた性能を持ち、成形板のような加工や施工の制限もありません。
マキベエは、固定ピンを溶接するだけで簡単に巻き付けることができる工法(特許第1944636号)で施工できます。
この工法は、吹き付け工法と比べて材料の飛散がなく、他の作業と同時に行うことも可能です。